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レズビアンやゲイなどの性的少数者(LGBT)の支援施策を検討している兵庫県宝塚市議会で、自民党の大河内茂太議員が6月24日に本会議において、「(支援条例が制定され)宝塚に同性愛者が集まり、HIV(エイズウイルス)感染の中心になったらどうするのか、という議論が市民から出る」と発言したのに対し、別の議員が「不適切」と取り消しを求め、議事が中断したと報道されています。

EMA日本は、こうした性的少数者への無知と誤解に基づく差別的発言を強く非難します。

大河内議員の発言のうち、まず「同性愛者が集まり」という部分ですが、同性愛者が集まること自体には何の問題もありません。むしろ少子化する社会において、人口が増えることを肯定的にとらえてもいいのではないでしょうか。LGBTは人口の7.6%=1,000万人弱です。LGBTを宝塚市が引きつけることができれば、人口減少とは逆に、多いに発展する可能性があります。

また、「HIV感染の中心になったら」ということですが、ゲイの人達の間で、HIVの感染率が他の人達よりも高いのは事実です。しかしこれは、同性愛者が婚姻という性的パートナーを固定化する制度がなかったことに起因するものです。同性婚や同性パートナーシップ制度は、HIVをはじめとする性感染症の抑止につながるものであり、これを否定することはHIVの抑止という観点からは本末転倒であり完全な誤りです。

同議員はさらに「学校での児童生徒への啓発活動が同性愛を誘発する可能性を否定できない」と発言したと報道されています。こうした主張は全く根拠に欠け、議員が自身の思い込みを無責任に話しただけだろうと思いますが、「異性を好きになる」ということと同様に、「同性を好きになる」ことも、自ら選択できることではなく、だからこそ差別してはならないのだということを、公職にある方であれば認識すべきです。心ない発言によって、どれだけ多くの生徒が心に傷を負ったかを考えると、大河内議員は、市民に対して当然謝罪し、発言を撤回すべきです。

兵庫県では、既に学校教育の中で性的少数者について生徒に教え、宝塚市では同性パートナーシップ制度を条例により導入することを検討しています。大河内議員にはこうした前向きな施策を推進されるよう求めます。