活動報告世界の同性婚の情勢2017.05.27

台湾における同性婚法制化を求める司法判断に関して

2017年5月24日、台湾において憲法関連訴訟についての判断を行う司法院大法官会議が、同性同士の婚姻を認めていない民法の規定は違憲であるとの判決を下しました。この判決の下、2年以内に同性婚法制化のための法整備を行うことが求められています。台湾において、長年に渡り婚姻の平等を勝ち取るために活動してきた方々に心より敬意を表します。

今回の大法官会議の判決においては、同性同士の婚姻を認めないことが、憲法における婚姻の自由の保障や法の下の平等の趣旨に反すると指摘されました。このような、憲法上の婚姻の自由の保障や法の下の平等の趣旨に基づいて、同性同士の婚姻を認めないことが違憲であるとの判断は、全米における同性婚の承認を求めた米国連邦最高裁判所の判決においても採用された論理です。こうした論理は、当然、日本国憲法の下でも成立しうるものです。

今回の台湾の歴史的な判決の背景には、当事者による長年の活動の歴史があります。こうした中、台湾世論の同性婚法制化に対する支持が高まり、立法院においても、同性婚実現のための法案が提出され、審議されていました。

日本における同性婚の法制化がどのような形で実現するかは、現時点では容易に見通せません。しかしながら、日本においても、世論の支持が高まり、また国会においても議論されることが必要であることは論をまちません。こうした認識の下、EMA日本として、同性婚の必要性を訴える活動や、地方自治体における同性パートナーシップの拡大のための活動、立法への働きかけ、司法による解決の検討などを、関係団体と協力しつつ、進めてまいります。皆様の御支援をどうぞよろしくお願いいたします。

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