パリの警察官追悼と男性カップルの里親認定
24日、パリ・シャンゼリゼ通りでテロリストの凶弾に倒れた警察官Xavier Jugelé氏の追悼式典が開催されました。残された同性配偶者のEtienne Cardiles氏が心を打つスピーチをしました。
https://www.youtube.com/watch?v=yzccFEmAM8Y
「あの朝、私が仕事に出かける時、君はまだ寝ていたね。君が起きてから、休暇の予定をメールで話したね。あの日、フランスの象徴であるシャンゼリゼ通りで勤務できることが誇らしいと言っていた。あの日、君が任務についたのはシャンゼリゼのトルコ文化センターの前。寛容で、会話が好きで、節度を重んじた君が、多様な文化を守るのはふさわしい任務だった。事件を聞いて、悲しみにふれた。でも私は犯人に憎しみは持たない。それは平和を守る任務を果たした君には似合わないから。社会と正義を守るという高貴な任務を持つ警察官を尊敬する。フランス人権宣言12条は、人々の力により人権は守られなければならないと言う。それは一部の人々だけであってはならず、すべての人々でなければならない。君はセリーヌ・ディオンやマドンナが好きだった。2人で映画にもよく行った。そんな人生の喜びも星のように消えてしまった。私たちのことを気遣ってくださった全ての方に感謝し、平和を祈ります。君を愛している。」
フランスの前大統領、現職大統領、2人の次期大統領候補が揃って参列し、フランス最高ランクの勲章を大統領から授与されたゲイの警察官。その残されたパートナーの感動的なスピーチでした。
一方日本では男性カップルが初めて養育里親に認定されました。塩崎厚労大臣は、「同性カップルでも男女のカップルでも、子どもが安定した家庭でしっかり育つことが大事で、それが達成されれば我々としてはありがたい」と述べました。
http://synodos.jp/society/19625
親元で暮らせず、社会的養護が必要な多くの子どもたちを、社会がどう温かく育てていくのかという課題を考える際に、同性カップルも社会の一員であることが改めて認識されるニュースでした。
警官として、里親として、LGBTの人たちも社会の一員として毎日を生きています。そうした人たちが、婚姻という基本的な人権を認められない、つまり法律が同性愛者や同性カップルを差別し、排除し続ける社会を変えるためにEMA日本は活動しています。