EMAからのお知らせ活動報告2017.05.03

憲法記念日:日本国憲法は同性婚を禁じていない

1947年5月3日に日本国憲法が施行されてから、今年で70年を迎えます。

日本国憲法と同性婚をめぐる議論の一つに、第24条1項が「婚姻は、両性の合意のみに基いて成立し」と規定することから、同性婚が憲法上禁止されているという主張があります。

しかし、この条文は、家族関係形成の自由・男女平等の理念を実現することを目的としたもので、同性婚を禁止することを念頭に置いた規程ではありません。

GHQの英文憲法草案による24条1項は以下の通りです。

Marriage shall rest upon the indisputable legal and social equality of both sexes, founded upon mutual consent instead of parental coercion, and maintained through cooperation instead of male domination.

(婚姻は、両性の、明確な法的・社会的平等に基づき、親による強制ではなく互いの合意によりなされ、男性優位ではなく2人の協力により保持されるべきである)

つまり、この条文は、”parental coercion”(親による強制)や”male domination”(男性優位)を排除し、婚姻における、家族関係形成の自由・男女平等の理念を定めたものでした。

GHQによる憲法草案は、分りやすかった一方で文章が長かったため、最終的にこれらの文言が削除されて日本国憲法ができあがりました。そのため、当初の意図が分かりづらくなっている面があります。この条文は、同性婚を認めることも禁止することも想定されていませんでしたが、今日の条文ではこの点が不明確になってしまっています。

一方、憲法第14条1項は「法の下の平等」を定めています。このことから、異性カップルにのみ結婚を認め、同性カップルに認めないことは憲法の理念に反すると考えられます。さらに、第24条2項の「個人の尊厳」、第13条の「幸福追求権」、第14条1項の「性別に基づく差別の禁止」などの規定に鑑みても、同様のことが言えるでしょう。

同性婚と憲法について議論するとき、日本国憲法が実現しようとしている、人権や社会のあり方についての考察を踏まえ、議論をすることが必要ではないでしょうか。

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