EMAからのお知らせ世界の同性婚の情勢2017.06.27
米国での同性婚支持、かつての反対派でも拡大
2015年6月26日、連邦最高裁の判決によって全米で同性婚が認められてからちょうど2年が経ちました。同日付のピュー・リサーチセンターの公表資料では、同センターが2017年6月に行った米国民に対する世論調査の結果、同性間の婚姻に対する支持が、調査開始以降、最高水準となり、戦後ベビーブーマー(日本でいう「団塊の世代」)、アフリカ系、共和党系といった、かつては反対派が多数を占めていた層における支持の拡大が顕著であると指摘しています。
同資料によると、戦後ベビーブーマーの2016年3月時点での同性婚支持は46%でしたが、今回の調査では、半数以上の56%が支持し、反対派が優勢であったアフリカ系の人々の間でも、51%が支持しているとのことです。また、共和党系の人々の中でも支持が拡大し、支持47%、反対48%と拮抗する結果となり、さらに、若年層では、支持が多数派です。こうした、かつての反対派の中での同性婚の支持が拡大するという現象は、宗教に着目した際にも現れているとのことです。
連邦最高裁判所により全米における同性婚が認められてから2年、米国において同性婚が広がる中、かつての反対派の中で同性婚を支持する層が拡大していることは、それらの人々が持っていた同性婚に対する懸念が、実は杞憂や誤解に基づくものであったことを、多くの人々が理解しつつあることを示しているのではないでしょうか。