EMAからのお知らせ活動報告2018.05.06

東京レインボープライド2018に際して:なぜ同性婚が必要か

東京レインボープライドに、EMA日本(いーまにっぽん)もブースを出して、同性婚の実現を訴えました。たくさんの方から応援をいただきました。ありがとうございます。

私は自分が10代の頃にゲイだと気づいた時に、それを誰にも言えない、言ったら差別されてしまう、親や周囲の期待する結婚もできないと絶望し、そして20代の後半になってからようやく両親にカミングアウトした時にも(それも簡単なことではありませんでしたが)「思春期の息子の悩みを分かってあげられなかったのは親として失格だ」と親が自らを責めたーーそんな経験が、同性婚を実現したいと思うきっかけでした。

21世紀の日本で、もうそんなことを繰り返してはいけないと思います。

これから自分の人生を切り開き、未来の社会で才能を発揮するべき若い人たちが、性が男であっても女であってもそれ以外でも、そのことで社会から偏見を持たれたり、自分に自信が持てなかったり、最も大切な存在である家族からも認めてもらえない、そんな時代は今すぐ過去のものにすべきです。(「いーま」にっぽんは、「今」こそ同性婚が必要という意味も込めたネーミングだったのですが、いまだに同性婚が実現できず、東京レインボープライド参加も今回が何年目かになってしまっていることは正直残念です。)

私が20代の頃に仕事で住むことになったデンマークでは、事実上の同性婚実現から10年が過ぎて、同性カップルも社会の一般的な存在で、ゲイやレズビアンとして社会で活躍する人もたくさんいました。そんな社会に育つ子どもたちは、少なくとも自分がレズビアンやゲイだからと言って、将来を悲観するということも(完全ではないにせよ)ないのです。

私は自分が結婚したいから同性婚を実現したいと思っているわけではありません。結婚したい同性カップルのためだけに同性婚が必要だと思っているわけでもありません。まして結婚に興味のない人に結婚を勧めるつもりもありません。人口の数%のゲイ、レズビアン、その家族・友人が、そのことで悩んだり苦しんだりする必要のない社会をつくるために同性婚は必要だと思うのです。それだけです。

結婚はもう古い制度であり、単なる法律上の制度にすぎないという人もいます。それでも、地球上に結婚という制度を廃止した国や文化はなく、結婚は現代社会においても多くの人にとって人生の大きな一コマですし、法律上の制度であるなら、法の下の平等は結婚においても適用されるべきで同性カップルをそこから排除し差別することは許されません。

東京レインボープライドに参加された国会議員の方々は、政党を問わず、少なくとも話を聞いて下さいました。一日も早い同性婚の実現(法律を国会で通すこと)を目指して頑張ります。ご支援いただければ幸いです。

EMA日本理事長

寺田和弘

Equal Marriage

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